響人 旗揚げ公演 〈哀しみと息子たち〉

Artist Company 響人 旗揚げ公演「哀しみと息子たち」@楽園を観てきました!

旗揚げなので初日を…とも考えたのですが、同行する娘の都合と、熟成されて一番良い感じになってるのではないか?との推測に基づき、千秋楽のチケットを取りました。

観る前に、それぞれの俳優さん(元四季の方)、拝見するのはいつ以来だろうと思って、記憶を辿ってみました。
広瀬さん…2008年2月の「オーファンズ」@シアター夢の街 以来なので1年5か月ぶり。
    (四季で拝見したのは、2006年11月「CFY」@京都が最後でした)
光夫くん…2006年12月「夢から醒めた夢」@名古屋 以来、2年7か月ぶり。
卓爾くん…2007年7月「ユタと不思議な仲間たち」@全国 ちょうど2年ぶりですね。
龍平くん…2008年4月「赤毛のアン」@自由 以来、1年3か月ぶり。
遠山さん…2007年4月「キャッツ」@五反田 以来、2年3か月ぶり。
その後、光夫くんは某所でお顔を拝見してるので、遠山さんが一番懐かしいですね~。

さて、今回の劇場・楽園は、正方形に近い舞台、その二辺(L字状)に配置された客席が100席弱。
L字の角に大きな柱がある(建物の構造上)のが邪魔~と思っていたけど、部屋の壁に見立ててポスターを貼り、誂えたような大道具に変身してました

1幕 1974年 春 ―哀しみと息子たち―
バッキー=ジョン・バクナー…高橋卓爾 エドウィン・バクナー…河合隆司 バート・タック…広瀬彰勇

自分の存在を認めてほしいバッキーに対し、バートの出現により固く閉ざしていた殻に一筋の亀裂が入ったかのように見えた父・エドウィン、しかし…。
エドウィンが帰った後、ポツリと漏らしたバッキーの言葉に、肩を抱くバート…なんともせつなかったです。バッキーをギュッと抱きしめたくなりました
戦争が落とした暗い影…戦死した人々だけでなく、残された家族をも深い闇の中に閉じこめてしまったのだと、あらためて気づかされました。
高橋バッキー お坊ちゃまな感じのキャラでした。もう少しメリハリがあっても良かったかな。
河合エドウィン 河合さんは初見ですが、ともすればベタベタになってしまう場面も、さらっとした演技をされる方だなぁと思いました。父親らしさ(雰囲気)をどこかに出してほしかったです。
広瀬バート 役柄によって声も変わる広瀬さん、最初にドアの向こうから聞こえた声には「あれ?広瀬さん?」と思ってしまいました。演技の幅が広いですよね~。


2幕 1974年 冬 ―生き写し―
バッキー=ジョン・バクナー…高橋卓爾 メグス…吉原光夫

バッキーと、兄ボビーの戦友メグスの噛み合わないやりとり、苛立ち。テンポ良く繰り出される台詞は時に笑ってしまう要素もあり、不協和音をグイグイと感じつつも楽しめました。
その不協和音の原因はメグスのPTSD。戦争の過酷な体験によってPTSDにかかるのは想像に易いけれど、PTSDが及ぼす影響をこういう形で観たのは初めて、ちょっとした衝撃を受けました
バッキーとメグス、二人が前に足を踏み出せたと信じたい、と同時に何か考えさせられるものがあるのに、それが何かが解らないじれったさを感じました
高橋バッキー…1幕より2幕の方がバッキーという人間がそこにいると感じました。
吉原メグス…この役、実に似合ってます。腕っ節の強そうな帰還兵、人の都合など無視して喋り続ける強引さの片隅に、恐れやつぶれそうな心が見え隠れしてて良かったです。


3幕 1770年 春 ―巡礼者―
ボビー・バクナー…望月龍平 ジル・オブライエン…遠山さやか ジョン・ツール…石塚健介 マルシア・ミラー…本多加奈 ディー…広瀬彰勇

1幕では完全無欠の人間のように描かれていたボビーですが、実はごくごく普通の青年。
もうすぐやってくる自分の運命をうっすら感じつつも、精一杯に青春を生きた姿は輝いて見えました
ボビーが回りの人たちに与えたであろう影響や思い出…一人の人間が生きた証、たしかにそれは存在するのに、父が持つ思い出は、完全無欠の人間に置き換えられてしまったのでしょうね
3幕まで観てようやく「人生は続いてゆく」という意味をどっしり感じたように思いました。
望月ボビー バッキーがボビーの生き写しというより、ボビーがバッキーに似せたのかと思うような、可愛らしさがありました。自然な爽やかさもあって、今までの龍平くんのイメージとは違う部分を見せてもらった気がしました。
遠山ジル…ストプレは慣れてないという感じが多分にありましたが、懸命に演じている所に好感が持てました。
石塚ジョン…見た目のイメージとお声にギャップがあって、面白いキャラだと思いました。
本多マルシア…うまく役にはまってたと思います。本当にいそう~。
広瀬ディー…広瀬さんらしいディーでした。包み込むような大人な部分と、本当は悲しいのを堪えている部分が見え隠れしてましたが、いかにもな感じにならない所が流石でした。


今まで、いくつかの小劇団の舞台を拝見しましたが、自己満足的だったり、ウケ狙いだったりという舞台にも出くわしました。この響人、元四季さんが集まったりしてることで、少しサークルっぽい部分もあるかもと少しだけ覚悟していたのですが、きちんと作られていて、とても良い旗揚げ公演だったと思います。ただ、少しだけ一所懸命さが出過ぎて、こちらにも伝わってしまったのが残念かな。もちろん一所懸命なのは素晴らしいことだと思ってますよ。それを観客に気づかせずに楽しませてくれたら最高だと思うのです。
それから、SEはちょうど良かったんですが、BGMの音量は下げた方が良かったと思います。アナログチックにしても面白かったかも


響人の次回公演は、12月10~13日 ザムザ阿佐ヶ谷で新作上演だそうです。
次回作も楽しみです

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この記事へのコメント

ミキミニ
2009年07月07日 17:54
Rinoさん、こんにちは^^
もし、この作品が関西でも観れたなら、、、
メンバーの顔ぶれだけを見て、豪華とかミーハーな気持ちで劇場に行っただろうな、って安易に思いましたが、
Rinoさんに「次回も楽しみ!」と、言わせたって聞いて、すごくよくできてたんだ、と思ったあたしでした^^
できれば お嬢さんの感想も聞きたいです^^
お話の内容はお友達から先に詳しく聞いていたので、それも手伝って、それぞれが演じておられる感じが さらにRinoさんからも伝わってきました!!
舞台の評判もいいですし、吉原さんの評判もいいみたいですね^^
高橋くん、遠山さんはあたしも観てるようなんですが あんまり記憶がなく;;;

あ、ところで、、、SEってなんですか??すみません;;;
2009年07月07日 19:13
ミキミニさん、こんにちは。
響人も、そのうち関西や他の地区で公演できるようになるといいですね
SEね、演劇用語には無いのかな?
映像関係で使われてる用語でサウンドエフェクト、日本語にすると効果音(戦闘機の音や銃声)です。

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