舞台美術セミナーレポ 〈ユタと不思議な仲間たち〉

6月23日「ユタと不思議な仲間たち」を観てきました。

前回公演は拝見していないので、演出が変わって初めての観劇です。
演出が変わった部分(巨大フラフープみたいな輪)は、ユタがただ振り回されてる感じがして、以前の演出の方が良かった気がしました。
上川くんのユタは、表情がすごく豊かで“勇気のユタ(勇太)”というより、“表情豊かなユタか~”って感じで、表情を観ていて、こちらも何度か泣きそうになりました。
一番観たかったのは、丹さんのクルミ先生
余計な言葉はいりませんよね、いつ観ても、絶品です

…と、本編の感想は超~あっさりで、舞台美術セミナーのレポをしたいと思います。
土屋さんは「言っちゃダメですよ」とおっしゃってたけど、書いちゃダメとは聞いてないので

~“銀林荘と不思議な世界”は不思議な世界~というサブタイトルがついた今回の舞台美術セミナー、講師はお馴染み土屋茂昭さんです。
舞台上の湯の花村のセットを通って登場した土屋さん、「そんなに拍手しなくていいから」と若干テレながらも、おごりも見せず自然体で話される姿は素敵です

この湯の花村のセットをリニューアルした時、村の地図、見たこともない村の地図を描いてくれと演出家から言われたそうです。
12mもの巻物のような図(この場面ではこうします、この場面では、こうという)を描いて稽古場に掲げたと仰ってました。
その時は(←だったと思います)敬二さんも突然、振付をやることになって、主役と振付の両方をやったそうです。

ここで助っ人として舞台監督の村井力さんが登場。
この「ユタ」では舞台上のスタッフが17名、音響3名、照明5名だそうです。
多いな~と思いましたが、理由は次からの説明でわかりました。

蜂の巣
電磁石でくっついていて、ゴージャスなリモコンカーを操るのと同じような形のリモコンで操作しています。

藁山
中にパンタグラフが入っていて、橋の下で操作しています。
これは大道具さんではなく、小道具さんが作るのだそうです。


たもとに人が入って舞監さんのキューで押しています。

狛犬
犬の下の土台のところに人が入って操作しています。
初演の頃はモーターでやっていたそうですが、人がやった方が間違いないので…とおっしゃてました。

階段
下に人が入っていて、スロープにするのは人力だそうです。

地蔵
本番後、顔面マヒになっちゃった。。と言う土屋さんが可愛かったです
この日の本番後、瞼が閉じなくなっちゃったそうで、目の動きをスタッフがリモコン操作して見せてくれました。

とまぁ、こんなふうにひとつの仕掛けに一人のスタッフがいるという状態だから、人数も必要なんですね。

青山劇場の時、湯の花村のセットを、ショートケーキみたいに20度位ずつ盆を分割する案があったが、本番前にやめようということになったそうです。
セットの竹は、作り物だと、こんなに密集してないので、生の孟宗竹を用意してもらってるそうです。

このセットで寅吉じっちゃんが話をしている時、中黒の向こうでは銀林荘の準備をしていますとのことでした。

前紗を降ろして、セットを片付けている間は、衣装の話でした。
トルソーに掛けたヒノデロとペドロの衣装と、スタッフの女性が着たクルミ先生の衣装が登場。
ペドロの衣装を触りながら、当時22~23才の美術部員が考えた衣装だと説明されていました。

衣装に付いてる紐やビーズは水(羊水)の中から出てきたイメージだそうです。
“おむつ”いうのは金森馨さんの時のアイディアで、中にはウレタンが詰まっているそうです。
不思議な世界の人たちは、紫が基本だそうです。
クルミ先生はどんな人かと考えた時に、大作たちに対処するために合気道をやっているかもしれないということから、こういう衣装になったんですって。
クルミ先生の髪型は、元NHKアナウンサー・鈴木健二さんのイメージでおでこを広くしたのだとか。
なんで鈴木健二さんなんでしょうね(笑)
今ではお歯黒で歯が無いことを表現しているけれど、初演の頃は歯茎と同じ色のハニキュアを使っていたのだそうです。

セットが銀林荘に変わりました。
ここでモンゼとゴンゾが登場する時の仕掛けが披露されましたが、モンゼは本役の和田さんが稽古着で登場。
ゴンゾの登場仕掛けでは、土屋さんは四谷怪談の説明をされたので、?と思いましたが、ゴンゾの仕掛けのここがこうなってると四谷怪談…みたいなお話でした。

ヒノデロの登場仕掛けは、電動の撞木。
ダンジャは畳を棒で突き上げている(手動)
ユタが起き上がるシーンは、言わない方がいいのかな?

次は、ペドロの登場シーン。
地灯りのまま、レーザーを照射してくれましたが、舞台を観ている時のようには見えません。
今度はスモークをたいて同じシーンを再現すると、いつもの幻想的なシーンになりました。
舞監さんがペドロ登場の立ち位置に立つと、膝から下がスモークに埋もれていて、そのスモークが水の流れのように見えます。
これもまた、衣装と同じように、水の中から出てきたイメージなのですね。

この後、土屋さんが質問に答えている間、参加者は順番に舞台の袖と裏側を一回りしてきました。
東北巡演のセットについての質問がいくつかありましたが、「今見たもの(通常の舞台美術)は全て忘れて下さい」と何度もおっしゃってました。
境内で上演することも念頭に入れてるのだとか。
どんなセットが出来上がるんでしょうね。

この記事へのコメント

まほちち
2011年07月06日 20:55
ユタが起き上がる仕掛け、オフステで平気に教えてくれましたよ
最近は忙しくいろいろ見てますが、お父さんは旅に出られたままなので、なかなかお目にかかれませんね
2011年07月06日 21:50
まほちちさん、こんばんは。
土屋さんは、ユタの布団と、もう1か所(最初の方)で「聞いてみたかった」と言って、挙手アンケートとられたんですよ。
大半の方が手を挙げてらしたんですが、そうでない方もいらしたので、書かない方がいいかな~って。

お父さんね、四季友さんや関西在住の娘が会ったりしてたので、自分も会った気になってましたが、東京にお戻りになるまでまだ1か月以上ありますね。
ここから先がちょっと長いですが、お帰りを楽しみにしてます
mm
2011年07月19日 17:08
Rinoさん、こんにちは~
たいそう遅いですが、今頃お邪魔します~

いや~しかし、よくこれだけ、覚えてはりますね~
メモされるのですか??と、してもすごい!!

先日、夢醒めのイベントでも聞いたのですが、客席からは、自動に見えてるとこが、案外、手動だったりするって知ったとこだったのですが、ユタもそうなんですね~

衣装についてる紐やビーズが羊水をイメージしたものと聞き、ちょっぴり胸がチクっといたんだ気がしました。

新しい演出のユタはあたしもまだ見たことないので、早く見てみたいです~
2011年07月20日 15:54
mmさん、こんにちは。
もちろん、メモしてますよ~。
「CFY」のセミナーの時もmmさんの横で、メモ魔と化してたでしょ(笑)
ただ、文章にするのはなかなか難しいんですよね。
そういえば「CFY」も、あれやらこれやら手動でしたね。

あの衣装は何だろう?と気になってはいましたが、羊水とはね。

関西で上演するのはいつでしょうね?
ユタ好きの娘さんの感想も楽しみなので、早く観れるといいですね!

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