カオスと不協和音 〈サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ〉

ジョルジュ・スーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」をモチーフにしたミュージカル「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ ~日曜日にジョージと公園で~」(タイトル長っ!)@PARCO劇場を観ました。
(PARCO劇場のHPではグランジャット島と表記されています)

スーラと言って思いつくのは、ロダン、セザンヌ、マティス…
セザンヌは解るけど、何でロダン?と思われる方、ごめんなさい
絵画や彫刻は知らなくても、この4人の名前でビビッっとくる方、もしやご同業ですね(笑)

というわけで、スーラという名前と作風を知ったのは、今の業界に入った後、アナログ作業からMacintoshでの作業へ移行した時(15~16年前)でした。
どんな絵を描く人なんだろう?と調べてみると、一見、色彩豊かな点描画。が、黒は一切使われていないそうで、使っている色(絵の具)もごく限られた色だけらしい
劇中では4色と言っていた気がするけど(間違ってたらすみません)、スーラが行き着いたのは7色だったというから、この作品では最終的に何色使ったんだろう?ご存じの方がいらしたら教えて下さい。

そんなスーラの作品からインスパイアされた舞台を拝見する日がくるとは思ってもいなかったのですが、石丸幹二さん&戸田恵子さん主演のミュージカルということで、どんな作品に仕上がっているのかと楽しみにしていました

感想を一言で言うと(どう解釈していいのか)難しい~!
難しいんだけど、反面、単純なこと?とも思う、そんな作品でした。
印象的だったのが、様々な人々のそれぞれの思いや言葉が入り乱れ、不協和音となっていく…騒然とする水辺。
この後、ジョージの一言で「グランド・ジャット島の日曜日の午後」の情景が出来上がるのですが、この騒然とした情景がすごく印象に残りました。

2幕冒頭の思わず笑ってしまう場面は別にして、最後の「無限の可能性!」という言葉を聞くまで、私自身がカオスの中にいたという感じです。
黒を使わないスーラの絵は、まさにカオスだとさえ思えたのです。
(絵の具を混ぜ合わせることで黒は表現できますが、“黒”を使った時のような鮮明な黒にはならないことがカオスの原因?と)
そして、「無限の可能性」の一言で、カオスの中に一筋の光が見えたのです。
台詞とは順番が逆ですが、「白。何も描かれていないキャンバス」…私には、その光によって映し出されたものに思えました。

スーラの、あの絵を観て感じることって、人によって随分違うものなんですね~。
もし私が創ったとしたら、まったく違う作品になってただろうな(創れないけど

そして、不協和音と言えば、ソンドハイムの曲…難しい~
あんな曲を歌いこなしてしまうマルさん始め、キャストの方々もスゴイ!
でも、歌は意外と少なく、歌もあるストプレのようでもありました。
あの難しい曲が「壁抜け男」のように全編に使われていたら、キャストさんも真っ青だったに違いありません(笑)
ここで何故「壁抜け」が出てきたかというと、髭とスーツのマルさんを観た時、一瞬ですがデュティユルに見えちゃったからです
髭の色の形も違うし、パンフの写真を拝見しても、そうは思わなかったのですけど。
でも、ジョージも人生の壁を抜けましたよね

"カオスと不協和音 〈サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ〉" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント