最終週に滑り込み~ 〈春のめざめ〉

6月に初見だった「春のめざめ」、千秋楽までにはもう一度観ようかなと思っていましたが、いよいよ最終週に入った9月1日、滑り込みで観てきました。

この作品が開幕する時、広告には“衝撃”という言葉が躍っていたけど、私にはおそらく反対の意味で衝撃に近いものがあった気がします。
もとになった戯曲が書かれたのが120年近く前ということで、この内容、その当時は確かに衝撃作だったんだろうなぁ。
現在の現実って、もっと衝撃的ですよね。
娘が高校生の頃、同級生の話を聞いてビックリしてたら「そんなに凄いことなの?それ、普通(驚くようなことじゃない)だよ」の言葉にさらにビックリしたっけ。
この作品の若者に関してはごくごく健全に育っていると思うし、舞台での性的な描写も四季的ではないけど、他の舞台ではもっと官能的に描かれているものもあるので、特に衝撃はなかったのです。

むしろ、この作品に出てくる大人の行動の方が「昔って、こんなんだったんだ!」と思わされます。
そういえば子供の頃、祖母の時代(明治)の話として聞かされたのは「ユタ」に出てくる“間引き”に似た話。
「ユタ」の座敷童子たちは“生まれることなく”だけど、聞いた話は“産声を消すように”だった。
そんな日本の時代と同時期のドイツなのだ、そういう時代だったのだ、と思うことでようやくこの作品がストンと自分の体に落ちた気がしました。

2回の観劇で、入れ替わったキャスト(プリンシバル)は3人だけ。
2か月半のうちに、かなり上達してると思ったキャストもいました。
役者として育ち盛りの彼等のこれからが楽しみ
一方、大人たち…都築さん、ちょっとやつれた感じがしました。もしや「鹿鳴館」のお稽古(出演or指導)も同時進行だったりするのかしら?
田代さん、ぎこちなかった鞭打ちがだいぶ上手くいくようになってました。役によってコロッと変わる表情がチャーミング
田代さんも「鹿鳴館」で拝見したいんだけどなぁ…次はお隣の劇場かしら?

「春のめざめ」という作品に対して思ったこと。
音楽が良いです
あれこれエピソードを詰め込み過ぎて、一人ひとりの人間を深く描けていないのが残念。
もうちょっと、観ている側が入り込める人となりや心の動きが欲しいです。
歌になると登場するハンドマイク、効果的な場面もあるけど、邪魔な場面もあったなぁ。
無理に全部に使おうとしなくてもいいんじゃないかなぁ?

最終週らしく、カテコはオールスタンディングでした。
あと数公演、若さバクハツさせて下さいね!

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